ゼンの予想は当たっていた。


「こ、ここどこー!」


あたしの声が長い廊下にこだまする。

ここがどこだかわからない。

どうやら迷子になったようだ。


「ど、どうしよう」


あたしは、まずフリアとゼンが助けに来てくれる可能性を考えた。

しかし、適当に走ってここまできてしまったためあたしがどこにいるのかは、わからないはずだ。


次にお城の中にいる誰かが助けてくれる可能性を考えてみた。

けれど、よく考えてみるとあたしのことを知っている人はいないに等しい

そのため、あたしは侵入者とみなされ捕らえられるのがオチ

どちらにしろ人が見当たらないのだから考えるだけで無駄だ。

そう割り切り適当に歩くことにした。

きっと歩いていれば人に会うだろう。

人にあったら事情を説明して、元の世界に返してもらえばいいだけの話だ。


「よしここは右に曲がろう」

「ここは左だ」

「ここは右」


あたしは適当に歩いていく。

いまだに人にあっていない。


「よし、ここを曲がればきっと人がいる!」


そういって曲がると・・・・


ドン


誰かに当たったようだ


「わぁ」 「いて」


何分ぶりかの人にあった。


「ごめんなさい」



そういってぶっかったひとを見ると・・・・・



The美少年