「ごめん…。私、もう帰るね?」 そう呟いて病室から出た。 それからは昨日と全く同じで。 ボロボロ涙を流しながら、私は玄関で崩れ落ちた。 悔しかった。 ごめんね? なんて、コウくんのことで謝られたのが。 私の方がわかってる。 私の方が近いのよって、そう言われてるみたいで悔しかった。 そして、それに反論することが出来ない自分が、一番悔しかった。 コウくんの隣は、もう私のものじゃないんだ。 そう思ったら、突然コウくんが遠くなって。 もう、無理… 本気でそう思った。