あたし達は両想いだった。


拓真からの告白の後少し沈黙になって

「あのさ、悠里...いまさら何だけど、俺お前に謝んなきゃいけないよな」

え?謝ること?

拓真はあたしの手を離してうつむいたままだった。

「怪我の事なら、もういいよ?」


なんだろ...。


聞きたくないな。

「俺、雅哉たちと友達なんだ...」

は?

あたしは怒りがこみ上げてきてしまった。

だからなんだっていうの?

別に喧嘩止めに入らなくたって良かったって話なわけ?


あたし、なんでこんなにイラついてるの?

病気と怪我が重なったから?

「俺、いつも一人で階段で昼食べているんだって、ほかの奴から聞いたんだろ?あいつらが嘘ついたから...」

拓真...?

友達のせいにしちゃってるよ?

「それは違うんぢゃない...?」

あたしが悪いのよ...

そう、あたしが...。

「だから、その全部俺が悪かった!!喧嘩なんてしたくないんだ。

あ...こういう雰囲気にしちゃったら普通喧嘩売ってるようなもんだよな...」


そんな顔しないで?

「くすっ。もう分かったから」

なんか可笑しい会話だけど、拓真といると楽しい。



そのあとは2人でおでことおでこを、くっつけあわせて

笑いあった。

「なぁ...悠里?」

「ん?」

「好きだよ」

「あたしも...」

拓真が大好きだよ。


「ずっと...悠里といたい。」