「さっきからだ~れ。」

やっと返事をしてくれたと思ったら、ほかのクラスでトップの成績をもつ

雅哉が階段から降りてきた。


なんで?雅哉が?

「なんであんたがそこにいるのよ?拓真の場所でしょ?」

雅哉は見下すような目で

「は?何言ってんだよ、ここは俺らのたまり場なんだけど」


たまり場?

「なぁ!」

雅哉が一声かけると同時に、ガタンと物音がして階段から何かが落ちた。


人!?

拓...真?


「拓真~!?やだぁ!」

あたしはすぐに、拓真の元に近づいて雅哉を睨んだ。


「お~こわっ」

ニヤニヤ笑いながらまた階段を登っていく雅哉。

「待ちなさいよ!!」

許せない!


こんな事して、拓真の体がボロボロで...

「こいつが悪いんだよ!俺らのたまり場で勉強なんかしてるから」

勉強?

なんで?

「意味わかんねぇこと言ってんなよ...ゴホッゴホッ」

痛みをこらえながら拓真が立ち上がった。


「拓真!!起き上がっちゃ駄目だよ!」


あたしの手を振り払って拓真が

雅哉の胸ぐらを掴み、殴ろうとしたその時


あたしはとっさに自分の身を投げ出した。