あたしと拓真は約束をした。


「一緒にエリート高校の西園高校に進学する!」


2人で声を合わせて。



中学3年 3月 

「ねぇ!拓真」

あたしの家に拓真が

夕飯を食べに来たときの事


あたしは、茶碗をテーブルに勢いよく置き


拓真に聞いた。


「エリート高校の西園高校って知ってる?」

一瞬、顔が近かったから

顔が真っ赤に染まる拓真。


「そ...それが...なに?」


「だからーそこ受験しようかなって思ってんの!!」


パパとママがその話を聞いていたらしく


「お前、何言ってるんだ!?」

パパはあたしのおでこを何回も触って


熱がないか調べてきたけど、これっぽっちもないよ?


「パパ~?あたし真剣に言ってるんだよ?」

信じてよ。

「ねぇ?悠里ちゃん、いいのよ?自分に合った学校で」

信じてったら。

「ママも~?」

あたしがそんなに、真剣に言ってるように見えないの?


拓真はどう思ってくれた?


拓真はご飯を食べ終わり、

「ごちそうさまでした」と

そそくさ立ち上がって皿洗いをし始めた。

「拓真?何とか言ってよ」

訳分かんない、

あたしが言った事間違ってたの?