「さや、お前はずっと笑ってろ・・・トオル、泣かせんなよ」

「あっ・・・当たり前だろ・・・っ」

そう言いながら、グスグスとトオルは泣いていた。


「じゃあな、2人とも。幸せになっ!」

「ゆ・・・」


オレはそこで、スゥッと自分の身体が消えていくのが分かった。


気付くと、頬が涙で濡れていた。


「勇一クンは良い行いをしたので、すぐ転生できますよぉ☆」

ミミが朗らかにそう言った。

「・・・それって今すぐじゃなきゃダメなの?」

「いいえっ☆例えばあの2人の子供として生まれるのもアリですぅ☆」

ミミはニコッと笑ってそう言った。







数年後、山本優一誕生。

「勇一のように優しい男になれよ・・・」

生まれたての男の子に、父親は優しくそうささやいた。



END