「いいにおい~今日のご飯何?」 「ウフフ~秘密っ♪」 麻美は、ヒントよ、と萩香の前で卵をひらひらさせた。 「卵だけじゃわかんないよ」 「じゃぁできるまで待ってて☆ 麻美ママの魔法をかけてあげるわよ~」 麻美は卵を割ると、『魔法にかけられて』を歌いだした。 「ママ、私もう高校生だよ」 二人の笑い声がリビング中に響いた。