夜中の風は何となく冷たく感じた。
カラカラと楽しそうにして笑う美加を眺める。
…まっ…美加が楽しそうならいっか。付き合ってやるとしますかね。…
『母親か姉貴みたいだな、お前は。疲れないか?そんなに気張ってて。』
タバコの火を付けながら、佑弥ってやつが…
『気張ってるつもりはない、したがって、疲れもしない。男らしい私はどちらかというと、兄貴だな。(苦笑)』
私もたばこに火を付けながら、また美加を眺める。
『真唯~!飲み直しぃ~!!そこのベンチで待ってて♪』
車の行き交う、大通りの歩道に少し広い空間。
そこにあるベンチを指さし、コンビニに消えていった。
『あっ!あいつ財布ここに…』
鞄に手をかけ、走りだそうとする、と…ぐっと、腕を掴まれ、止められた。
『あいつ(功)が持ってるよ!…ったく…男らしい…いや…優し過ぎんだよ。』
掴まれた腕が痛い。嫌だ…