塾に出社することはなくアパートもそのままにして、彼の姿は忽然と消えてしまった。





携帯に電話しても繋がらない。彼の周辺にいた人達に聞いても分からないとのことで完全に手詰まりの状態になってしまい




結局350万は俺にふりかかった。



しかしそれだけでは終わらなかった。




しばらくするとそのことが親父にばれかけ、それを隠すため一日も早く銀行からの借り入れを返済しなければならなくなってしまった。




しかし俺に貯金などはなく、家庭の貯金は全て冴子が管理しているためどうにもならなかった。




仕方なく俺はアコムなどの消費者金融9社から350万を借り入れ、どうにか銀行からの分は消すことができ親父にばれることだけは何とか防ぐことができたが…




これが後々俺の首をさらにしめることになることは冷静に考えれば分かることだったが、この時の俺は冷静さは失ってしまっていて最悪の選択をしてしまった。