「こんなときに不謹慎だけど…聞いてくれるか?」
奈々の背中に呼びかけた。
「え~なぁに~?」
よく聞こえなかったのか、奈々は、振り向き様に首をかしげた。
「まじめに聞いてくれ。…俺、今日夢見たんだ。――
先 生 ヲ 殺 シ タ 夢。
やけにリアルでさ。
俺がナイフ持って、先生の後ろからグッと。
路上でさ…後ろから刺されたってニュースで言ってただろ?
夢とそっくりなんだよ。
俺、もしかしたら気付かない間に――」
「いや!こんなときに薄気味悪いこと言わないで!」
奈々は、耳を塞いで叫んだ。
でも俺は
「俺は本気で言ってるんだ!」
