コトノハ 〜この気持ち、何て言うの〜



「面白いねぇ、彼。」


隣のデスクの美穂子が話しかけてきた。


『彼』っていうのはレイスの事で間違いないと思う。


「う、ん…。」


「知香とお似合いだねぇ!」


美穂子はすごく嬉しそうにそんなことを言った。


「ええ!?

 なんでそうなるの??」


お似合いってそれはなんていうか…、
『パートナー』として相性が良いってこと…だよね?


「だって彼、わたしと似てるでしょ?」


美穂子は勝ち誇ったように笑って言った。


「そんな!

 似て……?」


ふと、
美穂子の姿がさっきのレイスの姿にダブって見えた。


「似てない?」


「…似てる…かも。」


「そうでしょ、そうでしょ!

 わたし、彼といい『同志』になれそう!」


「『同志』…?」


一体何の『同志』ですかっ!?


「ははっ。

 気にすんな!
 
 さあ、仕事仕事!」


「もぅ。」


結局何なのかははぐらかされてしまった。



『お似合い』かぁ…。