「白雪の様子が変ですけど、何かありました?」

図書室の「あの場所」。

いつものように手紙を受け取る。

数が減ったような気がするのは、瑠花達一派も加わっていたためだろうか。

「話の流れとはいえ『好き』って言った」

「なるほど、さすがの白雪も『その』直球はかわせなかったか」

俺は「最初の」直球をかわした理由も説明した。

「考え方が白雪らしいですが……北斗さんはこれからどうするんです?」

「白雪も混乱してるみたいだし、落ち着くまで待つよ」

「いいんですか?そんな悠長なこと言って。白雪への手紙、誹謗中傷ばかりだと思いますか?」

「真逆なのも……」

「もちろんありますよ、白雪は可愛いから。そっちのほうは、わたしが抜き取ってます。手紙を読まれなかったくらいで諦めるような男なんて白雪と付き合う資格はありません」