「なるほど。それで、とうとう北斗と付き合うことにしたわけか」

朝食の時間もその話題は続いた。

もちろん、お父さんや狭霧からもお弁当のことを問い詰められた。

「『とうとう』って、わたしが北斗君と付き合うのは、女の子除けのためのただの『フリ』」

「弁当作ってか?」

「そのほうがそれっぽいって、北斗君が……」

わたしは昨日の会話の内容を話した。

「姉ちゃんの鈍さがここまでなんて、北斗が可哀想だ」

なぜだか分からないけど、みんな溜め息。

「なんで北斗君が可哀想なの?」