翌朝、わたしはいつもより早起きして台所に立つ。

理由はお弁当を作るため。

北斗君の分とわたしの分。

わたしはいつも購買を使うけど、ついでだから、わたしも今日からお弁当。

「おはよう、白雪。珍しいわ、こんな時間に起きてるなんて」

朝食を作りに、お母さんが台所に入る。

19歳でわたしを生んだお母さんは、今年でまだ36歳。

しかも、実年齢よりも若く見えるから、姉妹に間違えられることもある。

「おはよう、お母さん。今日からお弁当を作ることにしたの」

「お弁当?逞さんのならわたしが作ってるけど」

「お父さんのじゃなくて、北斗君の。ついでにわたしの分も作ろうかと思って」