その「どこかの誰か」さんが、実は受けた会社の「子会社の社長」だと知ったのは後日のことだ。
一枚の名刺を頼りに、私は無謀にも履歴書を送りつけたのである。
ただし、1時間はかけて丁寧に書いたが。
「紹介してくれると言ってもらえたので、お願いしまーす」的なノリで。
数日後、1本の電話がかかってきた。
ちなみに、メールない時代ですから。
「あー、君? ぼくです。あのね、人事には話しといたけど、今年四大卒の女子は取らないって言ってるから。まぁ、頑張ってね」
日本語喋ってください、おじさん。
取らないんじゃ、受けてもしょうがないじゃないですか!


