「あ、そんなことより」

湯川さんが思い出したように呟く。
僕らはギャーギャーと騒いでいたのをピタリと止め、湯川さんの方へと振り向いた。

彼女は長い足を組みながら、いまだに立っている僕らを見つめて爆弾を投下した。

しかも、原子爆弾級のだ。

「転校生、来るらしいわよ?」

「「……はぁ?」」

にやりと不敵に微笑む彼女が、酷く楽しそうに見えた。