はちみつ恋愛

「紅音…??」



紅音は悲しいような苦しいような、悲痛の叫びをあげているような気がした。



「あ、なんかごめんね」



さっきの雰囲気に戻った。

なにか言っちゃいけないことでもあったのかな?


「悪いこと言っちゃった?」



「気にしないで」



柔らかく笑って言われた。

でもその笑顔の奥にはなにかある気がした。

でも出会ったばかりの私には話してくれないと思ったから追求はしなかった。



「ところで幼なじみってどんな人?」



「んー…かっこよくて優しい」



今はあんまり優しくないけど。



「女の子にモテそうな人なんだ」



確かに恭くんは小さい頃からモテた。

中学の時、幼なじみだからって理由でいじめられそうになったなぁ。

恭くんはみんなのものだから近寄るなと。

でも私は恭くんに積極的に喋りかけてた。

恭くんは冷たかったけどね。