『Pトモになろうよ!』



この1通のメールが、あたしを、あたしの全てを変える出会いになった。


中3の冬、部活を引退して、放課後は何もする事がなかった。

周りは受験やからって、塾に通ったりで、誰も遊ぶ相手がいなかった。

あたしは
『高校なんて、落ちてもいいや~』
位の気持ちでいたから、勉強なんて家でも学校でもしなかった。

周りの友だちがだんだんピッチを持つようになって、あたしも買った。
でも、メールをしても返事はすぐには返ってこない。

当時、Pトモをつくるのが流行ってた。

「ゆみ~!聞いてや。昨日Pトモがさぁ、遊ぼうって言ってきてさぁ…どうしよう?」
って、友だちに相談されたり、
「3組のみきがさ~、Pトモと付き合う事になったらしいで!」
とか、聞いたりしていた。

最初はあんまり興味がなかったけど、毎日学校から帰っても、ヒマな時間を過ごしていたから、興味本位で、友だちの番号の最後の一桁を変えてメールを送信!

『Pトモなろうよ!ゆみ』

『返事なんて来るのかなぁ?
Pトモかぁ…返事がきますように。』と期待しながらしばらくピッチとにらめっこしてたけど、なかなか返事が来ない…

「そんな簡単にはできへんよなぁ…みんなどうやってつくってるんやろう?」

ちょっとの落胆と、捨てきれない期待が入り交じった複雑な気持ち…