瀬良愛子はいきなり僕の前に立った。唇を瀬良愛子の唇で塞がれた
『私にはあなたを助ける事が出来るわ。これでも刑事よ。あなたには私が必要だわ、絶対に…』
女など全く無縁だった僕は今までにない動揺を覚えた
『とにかく今は警察署へ行かなきゃならない。また連絡下さい』
それだけ言って僕はうちを出た。瀬良愛子を残したまま。
あのまま部屋を調べられても構わない。証拠は一つもないのだから。