正義〜Jasuthisu〜

 
恭介はどうしてもこの会社電話に出るのは好きではなかった

標準語で堅苦しい感じが嫌でいつも他の社員に会社電話は出てもらうくらいだった


特に今回に限っては…

「あっ、お世話になっております! 加藤税理士事務所の者ですが…」


電話の相手は一度しか声を聞いた事の無い相手だったが、恭介にしてみれば耳に焼き付いて離れる事の無かった声、加藤久美子であった


一瞬ドキッとした恭介であったが、あくまでも仕事と割り切り簡単な会話をして電話を切った


が、切った後の方が逆に心臓が高鳴っていた


加藤先生が来る予定だったのだが、急遽来れなくなった為娘の久美子に代理を頼んだのであった


(今から彼女が会社に来る!?)

(アカン、どないしよ…)


どうも久美子の事に関しては恭介はいつもどおりにはいかないようで、アタフタしてるうちに久美子が事務所に着いたようであった