「心優ってさぁ~、彼氏コロコロ変えてるらしいなぁ~!!」
通りすがりにわざとらしく、キィキィと甲高い声で、あいつが言った時、私の中で何かが崩れた。
自分を苦しめたあいつが、平気で生きてる事を改めて感じた。
自分はこんなに苦しんでるのに、なんで梓は平気で居られるんだろう。
こいつが笑ってる時に私は泣いてる。あまりにも不公平すぎる…
いっその事、後ろから梓の首を締めてやろうかという殺意さえ芽生えた。
私の目からは涙が止まらず、先生まで駆け付けてきた。
今思えば、あいつを一発殴ってやったらよかったのかも。
そうすれば少しは、すっきりしたのかも知れない…

