雪の日の約束《短編》

僕が言った言葉は、しんしんと降り積もる雪に吸い込まれて消えた。


だけど…。


その言葉はユキナにだけは届いたんだ。




五年間の空白なんて、何の問題もないよ。


だってほら。


僕がさっきつけた足跡は、もう雪に隠されて。


真っ白な新しい道に変わっているんだから。



これからは、二人で新しい足跡をたくさんつけて行くんだよ。





−終わり−