リボンの指輪

「今日もラブラブだったじゃなーい!」




教室に入るなり、あたし達を見つけて、香織が飛びついてくる。




「え、え?」




「羨ましいんだから。あたしも彼氏欲しい!ちょっとは気を使ってよね」




香織が口を尖らせながら、あたしと優希くんを引き離す。




「でも、あいつの姿も見つけたんだけど?」




「あー、うん、一緒に来たから」




「何でー!?あいつ超邪魔じゃん!」




香織が頼を嫌いな理由も、何となく分かるような気がする。




だって、どこか、頼と香織、似ている。




何がって聞かれたら、それは分からないけど。




「松原も何か言いなよー」




「別に俺は……」