リボンの指輪

優希くんは驚いて、ぱちぱちと、目を瞬かせる。




「あたし、優希くんと香織と―――…」




「今日、女から誘われてんだよ。でも、行きたくないから」




「意味分からないから。自分でどうにかしてよ」




「無理。あいつら強烈だもん」




頼はたまに、わがままに子供っぽい顔をする。




“あたしにだけ”。




そう思うと、言う事を聞いてあげたくなるのが、事実。




「お願い!先約ってことで、匿って」




「でも……」




横目でちらっと優希くんを見ると、少し困ったような顔をしていた。