あたしが言うと、頼はあからさまに、嫌そうに顔をしかめた。




「朝会うのなんて、久しぶりなんだしさ」




「だからってどうして俺がお前らと……」




「優希くんとは、よくここで会うもん!」




「頼人―――っ」




校門の前から、女の子の黄色い声が聞こえる。




「あ……」




あたしはその声に驚いて、頼を掴んでいた手を離した。




「あー、わり。俺、こいつらと行くから」




頼は、女の子に向かって、あたし達を小さく押した。




「え?」