「おねえちゃん、今日ははやいね、学校!」




陽葉が、玄関へとことこと出てきて、満面の笑みで、見送ってくれる。




「うん、ちょっと学校に用事があるの」




「がんばってね」




陽葉は、8歳年下で、今はまだ、小学校低学年だ。




「行って来ます」




正直、歳の離れた妹って、可愛くて仕方ない。




頼も、あたしと同じように、陽葉を可愛がってくれているし。




「いってらっしゃい!」




玄関先まで見送ってくれていたのか、背中越しに、陽葉の声が、聞こえていた。