「別れる」




あたしの言葉に、頼が驚いたように、あたしを見る。




「信じられない!もういいっ。別れる。さよなら!!」




あたしは、頼にクリスマスプレゼントを投げつけて、走り出す。




頼は追いかけてもこなかった。




別に、愛が欲しいとか、そんなんじゃない。




ただ、もうちょっとでも、自然にしてくれてもいいと思った。




今までみたいに気軽に話せないくらいなら、やめたほうがましだと。




「あれ、陽菜?」




「ゆ、優希くん…」




「どうしたの?そんな急いで」




「や、急いでるわけじゃ…」




「……ちょっと、話そうか」




優希くんが、すたすたと歩き出したから、あたしも慌てて後を追う。