リボンの指輪

香織は、どうしてだろう。




あたしのことになると、大分過保護になる。




あたしとしてはもちろん、嬉しいんだけど。




「……キモ」




一瞬香りに言ったのかと思ってひやっとしたけど、自分の体調のことだったらしい。




「だから休めって言ったのに……」




「もったいない」




「本当に意味が分からないよ……」




そしてあたしは、頼の言動を、深く追求することをやめた。




今の頼は、追求するだけ無駄だって、分かっているから。




「頼って、馬鹿、だよね」




「馬鹿って言う方が馬鹿だろ」




「あたしが馬鹿って言いたいの!?」




「そう」




「むきーっっ!」




頼に言われるのは、何となく我慢ならない。