リボンの指輪

「でも、教室もやばいって……」




「授業中は寝てるから平気」




「そういう問題じゃ……」




この調子じゃ、明日は間違いなく休むことになるだろう。




「家には、真っ直ぐ帰りなよ?あたし、用事あるからさ」




「……うん」




頼が珍しく、素直に頷いた。




「ほら、あたしの手袋も、貸してあげるから」




「…お前、冷え性だろ」




「今はそんなの関係ないでしょーっ」




あたしは無理矢理、頼に、手袋を押し付けた。




手がかかるのはどっちだか。




「あんた達、本当に付き合ってんだねぇ…」