リボンの指輪

頼は少し恥ずかしそうに、ベッドにもぐりこむ。




「でも正直、あたしのこと好きだって言ったの、嘘だったでしょ」




「……はい?」




「だって、そうじゃなきゃ、彼女なんて作らないもんね」




「お前、馬鹿?」




「え、何で!?」




だって、好きな人がいるのに、彼女を作るなんて、おかしい。




キスもしたことがないと言った男が。




「好きでもない女に“好き”とか言うかよ」




「え、でも、彼女にも言ってたでしょ?」




「好きとは言ったことない」




“好きとは”。




その部分が、何となく引っ掛かるけど。