リボンの指輪

頼は、雑誌を片手に、あたしの腕を掴み、思い切り引き戻した。




「ちょっ、何すんの!?頭ぶつけたぁ!!」




「馬鹿だ」




「馬鹿って…頼のせいでしょうが!!」




頼は鼻で笑うと、再び、雑誌に視線を戻した。




正直あたしは、家でごろごろすることも、サッカーの雑誌も、興味がない。




どうせなら、一人でゆっくりしたいところだ。




「お前は、一緒にいれたらいいっていう考えはないのか」




「ない」




そう言って、あたしはまた、立ち上がる。




それをまた、頼が引き戻す。




何度それを繰り返しただろうか。




あたしは力尽きて、仕方なく、頼のベッドに寝転がった。