リボンの指輪

「何?」




あたしは、いらつきながら聞く。




「感じ悪い」




「誰がそうさせてると思ってんの!」




頼は言葉の意味が分からないらしく、ぽかんとあたしを見てくる。




「もう、あたしには、近づかないで」




違う。




「嫌なの」




こんなことが、言いたいわけじゃない。




「あたしは、あんたなんか嫌いだよ」




嫌いなわけがな…い。




そこで、あたしは口をつぐむ。