リボンの指輪

あたしの気持ちまでも無視して、頼があたしを無理矢理引き寄せる。




あたしはバランスを崩して、頼に強制的に向かされる形になる。




「別に」




「何だよ」




「べっつに!!」




彼女が、思い切りあたしを睨んでるんですよ!!




出来れば、こんなところにいたくはない。




可愛い彼女と、かっこいい頼。




あたしがその中に入るのなんて、まるでおかしな話だ。




「わり、俺、こいつと話あるから、先帰ってて」




優しい頼の声。




あたしには、聞かせてくれないような、優しい響きを持った声。