リボンの指輪

違う。




あんなことが言いたいわけじゃない。




あたしはただ―――……。




ただ……何?




分からないよ。




疲れた。




考えるのは、疲れた。




「……何、あいつ」




もう、何もかもが、意味が分からなかった。




どうしてあたし一人、こうやってもやもやしてなくちゃいけないの。




「信じられない…っ」




どうせ、他にも好きな女がたくさんいるくせに。




女だったら誰でもいいくせに。




やっぱり、あたしとは別世界の人間なんだ。