リボンの指輪

ここ最近、頼は一定の女の子といることが、多くなった。




風の便りで、頼の“彼女”なんだと、聞いた。




実感がなかった。




頼がついに、特定の彼女を作ってしまったということ。




「……陽菜、またぼーっとしてる」




窓の外を見ていると、香織が心配そうに近づいて来た。




優希くんと距離を置き始めてから、もう、一週間が経つ。




「あ、ごめん。何?」




「具合悪そうだけど、大丈夫?」




「…あ、うん、平気」




「最近寝てる?」




「あんまり」




頼が夜遅く帰ってくることも、多くなって、眠れない。