リボンの指輪

「それに、陽菜は十分可愛いよ」




「それはないって!!」




あたしは、ははっと笑って、小さく手を振る。




「明るくて、優しい陽菜だから、二人とも、好きになったんじゃないの?」




「それは言い過ぎ―――」




そこまで言われると、逆に照れてしまう。




「悔しいけど、田村の気持ちも分からなくもない」




「悔しいんだ」




「悔しいわよ!あんな奴の気持ちが分かるなんてっ!!」




香織は、とても素直でいい子だ。




入学式の日、友達になったが香織でよかったと、心底思っている。




「香織大好きぃ―――!!」




あたしが抱きつくと、香織は驚きながらも、嬉しそうに笑った。