「おはよー」
寝グセのひどい私の目には、まだ見慣れない家族が歩きまわる姿が見える。
「あらやだっ。ソラー、寝ぐせくらい直してからきなさい」
「…はぁーい」
私は自分の部屋へUターンした。
あーあ…。いつも寝グセは朝ごはんの後に直してたのにィ。。。
血はつながっているとはいえ、やっぱ他人だもんね、気つかっちゃうよ。
「もー、お腹すいちゃった」
テーブルには、ママが作った料理が揃う。
いつもより気合入っててゴーカ。
「いつもはこんなに気合入ってないんですよ!」
「こらっ」
二人の時より会話がはずんで、笑い声もたくさん。
あー。なんか普通の家族ってこんなんなのかなって思うなぁ。
「あっ。ウミくんうちの制服だぁ」
ウミくんはきっちりと制服を着こなしていた。
「似合ってる?なんつって」
「すっごい似合ってるよー!」
ん?
なんか視線を感じる…。
楽しく話し合う私達を、パパとママは遠くからジーっと見ていることに気づいた。
「なに?ふたりともー」
「だってー。なんかカップルみたいじゃない?」
ママがおかしそうに笑った。
