鈴音は悲しそうな表情を隠さなかった。
「いじめ、か…」
という鈴音の呟きはもちろん聞こえたが、夏章は何も言わずに話を続ける。
「そして、ある一人の愚かな魔法を使えない側の人が、こう仲間全員に言ったのです。
“戦争をしよう”と。
最初は皆驚き、それは駄目だと反対しましたが…結局全員それに同意してしまいました。
もう魔法を使えない側の人間は使える側より多くなっていて、独立心が生まれたのでしょうね。
まだ友好的な心があった魔法を使える側はすごく悲しみました。
戦いたくない、と。…ですが、もう手遅れになっており、戦争が始まってしまいました」
「本当に馬鹿だよな」
「え?」
暁がいきなり口を挟み、驚いた鈴音は暁を見た。
「暁様。話の途中で口を挟んではいけません」
夏章がとがめるが、暁は無視して続ける。
「だってよぉ、そんなもん気にしなければいいのに、なんでわざわざ戦争なんかしようとするんかな~。利益になることなんて一つもねぇじゃんか」
口を尖らせる暁に夏章はそっけなく答えた。
「気味が悪くなってきたのでしょう。自分達には出来ない事を当たり前のようにやっているのですから。それか、出来ないからこそ当たり前のようにやられて悔しかったんじゃないのですか?」
「それでも」
「らちが明かないので話を進めますね」
「おい!」
「えーと、どこまでいきましたっけ?…あぁそうだ。
そして戦争が始まり、もちろん魔法を使える側の方が有利でした。…ですが、魔法を使える側はひどく心を痛めていきます。
あちらから戦争を仕掛けてきたとはいえ、もう多くの“死”を見ました。
もうこれ以上は“死”を見たくない、と、ある決心をしました」
「決心?」
「はい。魔法を使える側は自らその土地、今までずっと住んできた故郷の土地を魔法を使えない側に全て譲ろうという決心です」
「?!」
「いじめ、か…」
という鈴音の呟きはもちろん聞こえたが、夏章は何も言わずに話を続ける。
「そして、ある一人の愚かな魔法を使えない側の人が、こう仲間全員に言ったのです。
“戦争をしよう”と。
最初は皆驚き、それは駄目だと反対しましたが…結局全員それに同意してしまいました。
もう魔法を使えない側の人間は使える側より多くなっていて、独立心が生まれたのでしょうね。
まだ友好的な心があった魔法を使える側はすごく悲しみました。
戦いたくない、と。…ですが、もう手遅れになっており、戦争が始まってしまいました」
「本当に馬鹿だよな」
「え?」
暁がいきなり口を挟み、驚いた鈴音は暁を見た。
「暁様。話の途中で口を挟んではいけません」
夏章がとがめるが、暁は無視して続ける。
「だってよぉ、そんなもん気にしなければいいのに、なんでわざわざ戦争なんかしようとするんかな~。利益になることなんて一つもねぇじゃんか」
口を尖らせる暁に夏章はそっけなく答えた。
「気味が悪くなってきたのでしょう。自分達には出来ない事を当たり前のようにやっているのですから。それか、出来ないからこそ当たり前のようにやられて悔しかったんじゃないのですか?」
「それでも」
「らちが明かないので話を進めますね」
「おい!」
「えーと、どこまでいきましたっけ?…あぁそうだ。
そして戦争が始まり、もちろん魔法を使える側の方が有利でした。…ですが、魔法を使える側はひどく心を痛めていきます。
あちらから戦争を仕掛けてきたとはいえ、もう多くの“死”を見ました。
もうこれ以上は“死”を見たくない、と、ある決心をしました」
「決心?」
「はい。魔法を使える側は自らその土地、今までずっと住んできた故郷の土地を魔法を使えない側に全て譲ろうという決心です」
「?!」



