愛子が俺を避けるようになって一週間がたった。

野次は飛ばなくなり、もう別れたんだとか勝手な噂が広がっていた。


「おい、広紀」

「あ?」

「愛子ちゃんだろ、あれ。5組の内藤といるぞ」

「はぁ?」


5組の内藤といえば、女遊びが激しくて性格最悪だと有名。

そんな奴と愛子が何で一緒にいんの?


「やばいんじゃねぇの」


昼飯のパンをかじりながら、親友の泰明が言った。