「広ちゃん、ごめんね」

「何が?」

「変な噂たってるんでしょ?」

「あぁ…良いよ別に」


変な噂とは俺たちが付き合ってるだのキスしてただの実際には有り得ないもの。



「嫌じゃないの?」

「うん。愛子だし」


ふと横を見ると愛子が顔を赤らめて俯いてた。


「具合悪い?」

「違う…」

「じゃあなした?」


愛子は顔を上げ、俺の制服の裾を掴むと潤んだ瞳でこう言った。


「広ちゃん、好き」