寮生活は秘密がいっぱい☆

あたしは昨日の知らない男に抱きつかれたことを思い出した。



強い力ー。




次に会ったら何をされるかわからない…。




そう思ったら、なんだか怖くなって。



香希に腕をつかまれるのも怖くなってしまった。




「いや!!!!!」


あたしが思わず声を上げて、香希の手を払いのけた。




香希がびっくりし、立ち止まる。


少し前を走っていた雄司と直也先輩たちも、あたしの声を聞き、振り返って立ち止まった。





「未有…?」

「あ…ごめん…気分悪くて走る気分じゃないから…先に行ってて…」



そっけなく返したが、香希はあたしに近づいてきた。



「未有?どうした?何があった?」

「な…何もないよ…」



あたしは自分の足元を見ていた。






「おかしなこと言ってんじゃねーよ!」
香希はそういってあたしの後ろに回り、あたしの体を前へ押し始めた。





でも、その行動が、ますます昨日の後ろから抱きつかれたことを思い出させたーーーー。