「開けていい?」

「うん!」



久君が箱を開けた。



「おいしそう!あとで食べるね」



パウンドケーキが入った箱をテーブルに置いた。



箱を置いて、久君が私の方に近づいてきた。




久君との距離が1ミリもない…。

超ドキドキして、倒れちゃいそう…。



久君が近すぎて顔を伏せた。

多分…私の顔真っ赤になってる…。



「美香…」



久君が私の耳元で呟いた。

たったこれだけのことなのに…感じてしまった…。

思い切って顔をあげようと思ったけど、そこに久君の顔があるって考えただけで…できないな…。