『咲さん...驚かせてすみません。』


ロイが深々と頭を下げた。

『ふふっ...ロイ、謝ってばっかりだね? 』


『...そう言えば...そうですね。』


二人で顔を見合わせて笑う。


『サンタクロースかぁ...
子供におもちゃとかあげるんだよね? 』


『えっと...本当は物じゃないんです。夢とか希望、幸福感...平たく言えば幸せな気持ちです。』


『...あたしも欲しいなぁ....。』


思わず呟くと、ロイが哀しそうに。


『咲さんは幸せじゃないんですか? 』


と、言った。