帰りの電車、由香里は言った。


少し目を腫らしながら。


「本当はね、次デートできる時は、横浜行こうって言ってたんだ。だから、お店とか色々調べてて。今日は、准一が全部私の行きたかった所に来てくれて、嬉しかった。ありがとう」


返事をする代わりに、由香里の頭を撫でた。


なんとなく分かってたけど、直接言われると、ちょっときつかった。



俺の気持ちが、由香里に届いてくれ・・・・




そればかりを由香里と別れるまで考えていた。