最後に、

「付き合ってくれるお礼に、デート代は私が全部出すからさ。」

と由香里は付け足した。





ほとんど寝られなかった俺は必死にデートプランを考えていた。


俺と由香里は、今日から始まった。


とても大切な日なんだ。



由香里はこの前着ていた白いコートは着ていなくて、少し痩せた感じがした。


でも泣いてた由香里じゃなくて、今日は笑っている由香里。



俺は何も言わずに由香里の手を繋いで、何かから由香里を守るように、由香里を泣かせない様に、由香里を楽しませることに専念した。


由香里は意外と頑固で、ご飯などを払うと言って聞かなかった。

でも、それは、俺も譲れなかった。

由香里にお金なんか出させたくなかった。

だって、付き合ってもらっているのは自分の様な気がしたから。