「あーいっ」 「あ、美奈ちゃん」 「…どうかした?」 「え、どうもなってないけど…」 「そ、…ならいいけど」 (何かあったなぁ…) 「あ、樹くん」 「お?早川から珍しいな」 「そんなことないよー」 「なんかあったんじゃないの?」 心配そうに私の顔をのぞき込む樹くん。 「樹くんまで、…本当に何もないからっ!」 そう言って私は席を立ち、教室を出た。