『桐野くん・・。そろそろ相手してくれてもいいんじゃない?』


相手って何ですか。

横山さんしつこすぎる。

お得意様でも困る。


『横山さん、すいません・・。俺、急いでるので。』


横山さんの横を通りぬけようとした時、腕をつかまれた。


『お願い!今夜だけでもいいから・・。あたし、アナタのこと本気なのよ?』


そういって抱きついてきた。

俺にどーしろって言うんだよ。


『すいません・・。俺には大切な人がいるんです。』


ゆーちゃんしか考えられない。

俺はゆーちゃんが居ればそれでいいんだ。

ゆっくりと横山さんの手を退かそうとした。


『ちーくん・・。』

『ゆーちゃん!?』