笑顔 -電車での出逢い-


泣きたいけど泣けない

なんとも言えないくらい

ツラくて悲しい…。

そんな気持ちのまま

現在(イマ)に至る

私から押し返されたメニュー表を

納得いかないといった顔で受け取り

「君が注文しないなら俺が勝手に決めるよ?君の分。いいの?それで。」

そう口を開いた…。

お願いだから…

もう…ほっといて?

私にかまわないで?

あなたの口から発される一言一言が

今の私にとっては重々しく感じるから…。

私って…なんでこうなんだろう?

せっかく彼と話せるチャンスなのに。

こんなチャンス二度とないのに。

何も言えずにただ黙って俯いてるだけの私…。

「もしかして…具合悪い?」

心配そうにそう聞いてくる…

私はただ首を横に振るだけ…。