「いや!!俺がしたいの!!もし、どうしても断るってつもりなら…引っ張ってでも連れてくよ?」

脅しとも取れる言い方

『でもっ…』

私が何か言う前に

「さっ!!行くよ!!」

そう言って私の手首を掴むとズカズカと歩き出した。

ものすごい力…

彼の、黒邊君の私の手首を掴む力は強くて痛い…

その痛さに顔を歪める

だけど率先して前を向いて歩く彼は

そんな私に気づくはずもなく…

私は惨めになった。

虚しくなった。

泣きたいくらい悲しくなった。