「好きなの頼んでいいから」

そう言って私にメニュー表を渡そうとしてくれる

だけど

『本当にいいです!!』

メニュー表を受け取らずに手で軽く押し返しながら断る。

現在(イマ)私は

電車の彼くろべ君と

小さなファミレスに居る

向かい合わせなのが

なんとも窮屈で

すごくドキドキする。

そもそもなんで

くろべ君とこんな所に居るのかというと

今から数分前の出来事がキッカケになる。

トボトボ自分の家に1人帰ってた私に彼が

声を掛けてきたことから始まる。

「ねぇ!!」

肩をポンと軽く叩かれた私は

声のした方に顔を向ける。

するとなんと私の肩を叩いてきたのは彼だった。

声が聞こえたとき

まさかとは思ってたけど

本当に彼だったからびっくりした!

だって彼の方から私に声を掛けてくれるなんて…。